ケオディックパス
【 英語表記/読み方 】
Chaordic Path/けおでぃっくぱす
【 定義(Definition) 】
【 定義 】
(Definition)
秩序(Order)と混沌(Chaos)の拮抗のあいだから自然発生的に立ち上がる創発的な道筋。
完全な秩序にも完全な無秩序にも属さず、その臨界帯においてのみ、新しい秩序が出現する。
【 説明(Description) 】
【 説明 】
(Description)
ケオディックパスは、Visa創設者ディー・ホック(Dee Hock)が提唱した“Chaordic”の概念に由来し、秩序と混沌の緊張関係から創造が生まれる状態を指す。
銀座スコーレでは、この「秩序と混沌の往復」のただ中に現れる均衡点を“創発の場”として捉える。
それは計画や統制によって設計されるものではなく、場や関係の相互作用が織りなすプロセスのなかで自然に立ち上がる構造である。
※本テーマを詳しく扱ったコラム『創発の道を歩む』も参照。
【 構造的特徴(Structural Characteristics) 】
【 構造的特徴 】
(Structural Characteristics)
ケオディックパスは、「Control(硬直)」と「Chaos(崩壊)」という両極を避けつつ歩む、自己組織化の臨界帯である。
秩序が強まりすぎれば管理と抑圧に傾き、混沌が広がりすぎれば分解と崩壊を招く。
その狭間においてのみ、部分と全体が呼応する「十全(Wholeness)」の感覚が宿る。
この構造は、「外に開くOS」と「内に宿すOS」の補完が成立したときに、新たな視座が立ち上がる現象(=創発)と同型である。
また自然界の反応拡散モデルとも相似し、活性因子(拡散する力)と抑制因子(制約する力)の拮抗から縞や模様が現れるように、
人や組織の行為と環境の抵抗がせめぎ合うことで、次の道筋が“出現的必然”として浮かび上がる。
【 比喩(Metaphor) 】
【 比喩 】
(Metaphor)
張り詰めた糸の上を歩く綱渡り/森に現れる獣道/波が引く瞬間に残る模様/張り詰めた弦が発する共鳴音
【 用例・文脈(Usage / Context) 】
【 用例・文脈 】
(Usage / Context)
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〔社会〕
社会変革の局面では、制度的秩序を維持する力と、変化を促す混沌の力がせめぎ合う。
ケオディックパスは、この両者の緊張が保たれた臨界点においてのみ、新しい制度や文化が創発する構造を示す。
満場一致の合意ではなく、各主体の“折れ”が重なったところに、社会的必然としての道が立ち上がる。 -
〔組織〕
組織運営では、秩序(ルール・手続き)と混沌(試行・逸脱)の往復によって学習が進む。過剰な統制はControlに、無秩序な試行はChamosに傾く。
ケオディックパスとは、その狭間で部分と全体が自己調整を繰り返しながら新しい秩序を形成する動的均衡点である。
銀座スコーレでは、これを「十全な合意」として位置づけ、組織の“創発的成熟”を促す指標としている。 -
〔家庭・個人〕
個人の成長や関係性にも、安定を保ちたい力と変化を求める力が拮抗する瞬間がある。
その緊張を避けずに抱えるとき、内的秩序と外的刺激が共鳴し、次の行動や理解が自然に生まれる。
ケオディックパスとは、その“そうせざるを得ない道”が現れる瞬間であり、自己組織化的な成熟のプロセスを意味する。
【 関連語(Related Terms) 】
【 関連語 】
(Related Terms)
自己組織化/創発/十全/外的OS・内的OS/意味的イノベーション
【 引用または出典(References) 】
【 引用または出典 】
(References)
Dee Hock, Birth of the Chaordic Age (1999)
銀座スコーレ:「二つのOS ― 補完がつくる成熟」「シマウマの“縞”、キリンの“模様”」
【 備考(Note) 】
【 備考 】
(Note)
2025/11/09 初版(構造統合版)



